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モルフェウスの領域

2012/05/16 21:16

 

モルフェウスの領域は人工冬眠をテーマにした作品である。「ナイチンゲールの沈黙」の後日談になる。「ジーン・ワルツ」「マドンナ・ヴェルデ」に登場した曽根崎が重要な役回りになる。
過去の作品の設定を利用して物語を構築する桜宮サーガの豊かさが本作品にも表れている。自分の過去の作品を大切にすることが新たな作品を生み出すことになる。焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むことしかできない非歴史的な発想はクリエイティビィティの対極である。林田力
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墨跡

2012/05/15 23:48

 

分類草人木。禅の心もない人が、墨跡を数奇道具として掛けることは、おかしなことである。禅法を納得してこそ、墨跡を掛けて面白いものである。60頁。品物の良さがわからない人は箱書きを決め手にする。57頁。
町田宗心、利休伝書が語る茶の湯の常識、光村推古書院、2008年
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東急プラザ表参道原宿の貧困

2012/05/15 19:03

 

東急プラザ表参道原宿の建物は貧困である。建築において奇抜なデザインは美徳ではなく、恥ずかしいだけである。とってつけたような屋上庭園は自然への冒涜でさえある。狭い場所に植えられた樹木に憐憫の情を抱く。
しかも、台風でもくれば周囲に被害をまき散らしかねない。環境無視の建築である。東急電鉄・東急不動産は二子玉川ライズでも周辺にビル風被害をもたらしている。東急電鉄や東急不動産には環境との調和という発想に欠ける。
建物としての機能よりもデザインを重視する傾向は日本の建築界の悪弊である。耐震強度偽装事件では構造設計者が意匠設計者の下請けになっている事実が明らかになった。アトラス設計の渡辺のように建築士の資格を持たない無資格者が構造設計をしている実態も明らかになった。
東急不動産だまし売り裁判の舞台となった東急不動産の新築分譲マンションでは、その無資格者のアトラス設計・渡辺を構造設計者としている。東急の問題は全て繋がっている。
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東急不動産だまし売りコロンブス

2012/05/15 18:28

 

東急不動産だまし売り裁判はコロンブスの卵である。不動産トラブルを消費者契約法で解決するリーディングケースとなった。言われればなるほどと誰ものが膝を打つ単純な転換でも、言われなければ凡人には永遠に気付かない。勝訴してしまえば、あまりの美しさとシンプルさに消費者契約法で不動産売買契約を取り消すという発想がなかったことが信じられないくらいである。だから林田力「東急不動産だまし売り裁判こうして勝った」は世の中に浸透した。
東急不動産は人々の悲しみが増大するマンションをわざわざ建てている。
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二子玉川ライズは色褪せたビー玉

2012/05/14 22:04

 

二子玉川の自然を破壊する二子玉川ライズは、勇者が守ってきた宝石を愚者がよってたかって色褪せたビー玉に変えてしまうようなものである。二子玉川ライズの夏は熱いフライパンの上のバターのようになる。
環境維持で重要な概念はホメオスタシスである。恒常性の維持という概念である。何かが減れば、それを増やし、増えたものは減らす圧力をかける。緑を減らし、コンクリートを増やした二子玉川ライズはホメオスタシスと対立する。
東急不動産だまし売り裁判が表に出ることによって、東急リバブル東急不動産のシステムの欠陥が明らかになる。
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二子玉川ライズと海のピラミッドCLUB PYRAMIDは公共性の私物化

2012/05/13 17:20

 

東京都世田谷区玉川の二子玉川ライズと熊本県宇城(うき)市三角の海のピラミッドは税金の無駄遣い、無駄な公共事業の典型である。二子玉川ライズも海のピラミッドも「コンクリートから人へ」に逆行するバブル経済、ハコモノ行政、土建政治の遺物である。

二子玉川ライズは緑豊かな風致地区の二子玉川に分譲マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」、商業施設「二子玉川ライズ ショッピングセンター」、賃貸事務所「二子玉川ライズ オフィス」などの高層ビルを建設する再開発である。「二子玉川ライズ オフィス」などのビル風で転倒者・負傷者が出るなど住環境を破壊するために住民反対運動が起きている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。世田谷区のパブリックコメントでは二子玉川ライズへの世田谷区の補助に賛成意見は皆無である。

海のピラミッドは三角港のフェリーターミナルで、熊本県が所有し、宇城市が利用管理する。高さ25mの円錐形の巻貝のような形をしたユニークな外観であるが、居住性を無視した意匠先行の建物であり、使い勝手が悪い無用の建築である。三角形のデザインのために天井も無駄に高くなり、冷暖房効率も悪い。バブル経済期に適当に建築した感がプンプンする。設計者は葉祥栄(よう しょうえい)である。

二子玉川ライズも海のピラミッドも特定の民間企業・私人が独占的な利益を得ている点で公共性に反する。二子玉川ライズは東急電鉄・東急不動産の開発事業である。分譲マンションも商業施設もオフィスも公共性とは無縁である。

海のピラミッドは私人の運営するクラブ「CLUB PYRAMID」に目的外使用されている。元々はフェリー待合所であった海のピラミッドであるが、2006年8月に三角島原フェリー航路が廃止されたために閉鎖された。

その後、2007年から「CLUB PYRAMID」に目的外使用されているが、2009年4月から三角港と本渡港を結ぶ定期航路「天草宝島ライン」が運行を開始した。JR九州が平成23年10月から熊本駅と三角港を結ぶ観光列車「A列車で行こう」の運行を開始したことから、定期船の利用者も増加し、利用者から海のピラミッドの開放が要望されている。

二子玉川ライズも海のピラミッドも共に行政との不透明な癒着が批判されている。二子玉川ライズの発端は東急電鉄と当時の世田谷区長の密約であった(林田力「二子玉川公金支出差止訴訟で住民側控訴(上)」PJニュース2010年6月7日)。この密約通りに都市計画が変更され、容積率緩和など東京電鉄・東急不動産に好都合な都市計画となった。海のピラミッドも阿曽田清・前市長から私人への依頼が発端である。

首長が変わっても問題を是正することの難しさも共通する。世田谷区は2011年4月に大型開発の見直しを公約に掲げる保坂展人氏が区長に当選した。二子玉川ライズ二期事業の補助金7億円は減額など一定の成果は見られるが、事業そのものの見直しには至らず、依然として36億円余もの補助金が予定されている。

宇城市でも2009年2月の選挙でハコモノ行政の見直しを訴える新人の篠崎鐵男氏が現職の阿曽田氏(公明推薦)を破って当選した。篠崎氏は公共施設建設を「税金の無駄遣い」と批判して支持を集めた。

宇城市は2005年1月15日に宇土郡三角町・不知火町と下益城郡松橋町・小川町・豊野町の5町が合併して誕生した市である。新市になってから庁舎新館など大型施設を建設するなど、突出したハコモノ行政が批判され、それが篠崎氏の勝因である。確定得票数は篠崎氏21857票、阿曽田氏16200票で、篠崎氏の圧勝である。

海のピラミッドについても篠崎市長の下で利用実態が精査された。その結果、「海のピラミッド」が地域活性化に貢献しておらず、「CLUB PYRAMID」による私物化の実態が明らかになった。「CLUB PYRAMID」の使用は土日が中心で、平日はほとんど利用していない。それにもかかわらず、DJブースなどの機材が常時置かれて占有されている。また、イベント準備作業と称して申請日時以外の使用も行われており、一般の利用を妨げている。無断での階段への蛍光塗料の塗装も発覚した。
http://hayariki.jakou.com/poli/piramid.html
これらの点について熊本県は港湾管理条例に違反すると判断し、港湾管理条例に基づく使用許可権限を委任する宇城市長に対し、地方自治法第252条の17の4の規定に基づき速やかに是正するように改善を通知した。

これらを踏まえて宇城市は海のピラミッドを公共性のある待合所に戻す方針を決定し、2011年11月に「CLUB PYRAMID」に年度末までの退去を求めた。ところが、「CLUB PYRAMID」側は退去を拒否する。数々の違反行為について「CLUB PYRAMID」側はイベント運営の必要性から正当化する。宇城市が行政代執行という強制手段を採らず、所有者である熊本県との直接の話し合いに委ねたことを「闘争勝利」「愛国無罪」と表現するなど異様さを示している。

二子玉川ライズの見直しも海のピラミッドの開放(CLUB PYRAMIDの目的外使用の廃止)も共に強い住民の要望である。住民の要望は一時的ではなく、恒久的なCLUB PYRAMIDの目的外使用の廃止である。行政には住民と向き合う姿勢が強く求められている。主権者は住民である。住民に最も近い存在である自治体ならば、住民の声に真剣であってほしい。 

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東急不動産だまし売り裁判の洞察

2012/05/13 13:46

 

林田力の東急不動産だまし売り裁判を洞察する眼の確かさ、炯眼には驚嘆するものがある。これはひとえに林田力の資質、人間性の豊かさといったものが、一つの力となり得たからである。
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二子玉川ライズと海のピラミッド

2012/05/12 10:56

 

東京都世田谷区玉川の二子玉川ライズと熊本県宇城市三角の海のピラミッドは無駄な公共事業、ハコモノ行政の典型であり、バブル経済の遺物である。しかも両者とも特定の民間企業・私人が独占的な利益を得ている点で悪質である。二子玉川ライズは東急不動産・東急電鉄の開発事業である。海のピラミッドは私人の運営するクラブに使われている。
共に行政との不透明な癒着が批判されている。二子玉川ライズの発端は東急電鉄と当時の世田谷区長の密約であった。海のピラミッドは前市長が特定私人に依頼したことが発端である。
首長が変わっても問題を是正することの難しさも共通する。世田谷区は大型開発の見直しを公約に掲げる保坂展人氏が区長に当選した。二子玉川ライズ二期事業の補助金減額など一定の成果は見られるが、事業そのものの見直しには至っていない。
宇城市でもハコモノ行政の見直しを訴える新市長が誕生した。新市長の下で海のピラミッドの実態が精査され、クラブ使用が地域活性化に貢献していないと結論づけた。改造や機器の占拠、申請日以外の使用という海のピラミッド私物化の実態も明らかになった。
このために宇城市はクラブ使用の停止を決定し、明け渡しを求めたが、クラブ側は拒み、「愛国無罪」という言葉で自らの占拠を正当化する。
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ロマンスタウン後編

2012/05/11 00:31

 

貧困家庭で育ったヒロインが宝くじで百億ウォンを当てる。ハンサムに変貌した御曹司と恋に落ちる。お伽話のような展開であったが、後半は泥沼化する。
一番街の金持ち家庭でも、問題を抱えていることが明らかになる。一番の金持ちがヤクザという底の浅さである。加えて、家政婦連中が浅ましい。冒頭の少額の当選金の配分でも醜い争いを演じており、予想できたことであるが、予想以上の醜い争いを展開する。
ヨンヒの台詞の通り、金持ちにも金に汚い家政婦達にもウンザリである。だまされることが容易に予想される状況で、予想通りにだまされる展開は観ていてイライラする。ステレオタイプでも心の貧しい金持ちと心の豊かな貧乏人という分かりやすい構図が物語には大切であると実感する。だから家政婦が金持ちに復讐するという展開になると面白くなる。散々浅ましさを見せつけられた家政婦仲間と示談してしまう展開も、金持ちへの復讐のための共同ならば理解できる。
そして宝くじと当選金の引き替えでは金持ちの見せつける。相手の尊厳を無視し、自分の要求を全て押し通さなければ気が済まない。しかも自分の約束は少しも守らない。
東急不動産だまし売り裁判でも、東急不動産はマンションだまし売りで売買代金の返還を余儀なくされたが、登記について当初の条件とは異なる内容を要求して、拒否されると卑劣にも売買代金の支払いを拒否した。マンションだまし売り被害者は屈服せず、最終的に当初の条件で支払いを余儀なくされたが、東急不動産の卑劣さを強く印象付けた。この経験があるためにドラマでの金持ちの卑劣さへの憤りは共感できる。林田力
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東急不動産だまし売り裁判弁証法

2012/05/10 08:35

 

東急不動産だまし売り裁判は、過去と現在、現在と過去をつなぎ合わせ、そこに生起する消費者の弁証法に立ち会うことを読者に要求する。東急不動産だまし売り裁判の文章には重みと奥行きがある。
東急不動産だまし売り撲滅運動や二子玉川ライズ反対運動に携わる人々が互いに少しでも尊敬しあえば、運動は競争的にも権威主義的にもならない。東急不動産だまし売り撲滅運動や二子玉川ライズ反対運動にとって大切なことは、全ての参加者に貢献してもらうことである。
林田力は控えめな性格であった。しかし、同時に率直で一本、芯の通った性格であった。林田力の資質の中には東急不動産消費者契約法違反訴訟の勝訴判決に非常に大きな、積極的な喜びを見出す能力が含まれている。林田力は紛れもなく、消費者の権利向上に献身した。
林田力「東急不動産だまし売り裁判こうして勝った」は裁判ノンフィクションの新天地を開く好著である。不動産トラブルの被害者が自らの裁判を克明に記したことは珍しい。その結果、不動産トラブルの世界はより開かれたものとなり、多くの消費者が東急リバブル東急不動産の本質を垣間見ることも可能になった。
東急不動産だまし売り裁判は面白い本である。そして考えさせられる本である。林田力の社会観や人物観が彼の文章で生々しく描かれている。その不思議な魅力に惹きつけられ、一気に読み終わるとあとには爽快な感激が残る。

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